宮城県女川町のトレーラーハウスのホテルについて
宮城県女川町で、2012年12月27日にオープンしたトレーラーハウス36台を使用したホテルELFARO(エルファロ)は、当初トレーラーハウスを利用したことで評判になりマスコミ等に取り上げられましたが、宮城県土木部建築宅地課ではこれを「建築物に該当する」と判断し、この施設を継続していく為に苦しいながらも仮設として毎年更新していくことになりました。
建築物かトレーラーハウスかを判断する場合、日本建築行政会議の「車両を利用した工作物」で規定されている設置基準を最低でも満たさなければなりません。
これは工具を使用しないで電気・ガス・水道の配線・配管を脱着でき、尚且つ公道までの通路が確保されていて、随時かつ任意に移動できることが必須条件になります。
ELFAROオープン時の新聞報道を見ても、このような一番大事な部分に一切触れられておりません。
オープン前より宮城県からホテルの件で当協会に問い合わせは入っておりましたが、協会加盟会社ではない為、対処が出来ませんでした。
3月中旬に当協会でも現状を把握、設置方法の変更が出来るかどうかを検討しましたが、現状から難しいと判断し、宮城県建築宅地課と協議をしましたが、この設置方法では随時且つ任意に移動することは不可能であることから、建築物として判断し仮設として毎年更新していくことになりました。
誰から見ても「随時且つ任意に移動できる状態」で設置さえしていたら、と残念でなりません。
トレーラーハウスは隙間で育ってきた産業です。
その為、業者間でも言っていることが違っていたり、勝手に自主基準を作っているところも見受けられます。
あくまでも、運搬時には道路運送車両法、設置時には日本建築行政会議の「車両を利用した工作物」の設置方法を守らなければなりません。
マスコミの皆様方も安易にトレーラーハウスを取り上げることなく、法律遵守を第一に取材をお願いいたします。